Concert Diary


【日本】コンサート・ツアー2011 - 前編

(2011年4月24日~5月23日)

2011年のコンサート前半が終わりました。
今年は、44月から8月まで続きましたので、皆様のお陰で無事終える事が出来ました。
長期に渡りましたので、前編と後編に分けて日記を掲載させて頂きます。
今年は3月11日に「東北大震災」が起きたために、コンサートにも色々影響がでました。
外来アーティストたちのキャンセルも多く、音楽事務所さんも大変だったと思います。

マキ&ナオも大震災の影響を受けて、福島のいわき公演は延期する事になりました。
福島の主催の方たちや昨年のいわき公演の折にお手伝いをして下さった方たちは、皆さん ご無事でしたが、水道、電気、ガスが使えずしばらくは不自由な思いをされていたそうです。
いわきの知人の中には、実家にずっと行かれていて、中々連絡の取れなかった方もいらっしゃったので、パリからハラハラドキドキの毎日でした。
復旧・復興に時間が掛かっているようですが、一日も早く落ち着きある生活に戻って欲しいと思います。

今春は、夏までの「レ・クロッシュ リサイタル」のほとんどは、レ・クロッシュの希望により、チャリティーコンサートとなりました。
東北の方たちが早く元気になれるように、との思いで企画し、多くの方たちがご協力下さいました。
お陰様で、レ・クロッシュもコンサートを通じて、支援させて頂きました。
本当に悲しい年ではありましたが、演奏を通じて東北の方たちの支援が出来た事を大変嬉しく思っています。
ご協力下さいました方たちに感謝致します。

今春のスタートは、帰国してすぐ、4月24日(日)に横浜 ベーリックホールでの「レ・クロッシュ リサイタル」からはじまりました。
お天気にも恵まれ、満席の中、楽しいコンサートとなりました。
今春の二人のメインプログラムは、グリーグ「チェロとピアノのためのソナタ」です。
30分以上掛かる曲にも関わらず、皆さん飽きずに聴いて下さいました。
そして、終演後、「聴いた事はない曲だったけれど、素晴らしい曲だった。」「チェロとピアノの合いが素晴らしかった」と口々に感想を述べて下さり、皆さんに喜んで頂けて嬉しかったです。

5月14日(土)は、音楽室 ゆらぎ でのリサイタルは、サロンコンサート風でお客様との距離が近かったので、お客様と親近感が持てました。
サロンコンサート会場ですが、ピアノはスタインウェイのフルコンがホールにあるので、とても贅沢です。
特にコンサートのあとに、皆さんとの交流を目的に、楽しい懇親会を開いて下さいました。
まずはワインで乾杯!
アペリティフを頂きながら、皆さんから色々な質問を頂きました。

マキとナオがフランスで幼時期を迎えたという事で、子供時代の質問が中心でした。
地元のフランス アルザス地方 コルマールのコンセルヴァトワールの事やドイツのフライブルグ音楽院での事など・・・
皆さん真剣に聞いて下さいました。中でも国境の話は面白かったようです。
当時は、ドイツの国境を越えるのにライン川を渡っていましたが、フライブルグの音楽院に行くのに、国境で必ずパスポートを提出しなければなりませんでした。
うっかり忘れてしまうと、私たちは国境で待っていて父が慌てて車で引き返したという失敗談なども話したりして、皆さん楽しそうに聞いて下さっていました。

5月23日(月)は、東京文化会館小ホールでの「レ・クロッシュ リサイタル」を開催しましたが、やはりチェリティコンサートでしたので、チケット代金とCD代金は、義援金として協力させて頂きました。

お天気にも恵まれよかったです。コンサート当日は、まず天候が気になります。
雨だとお客様も大変ですし、湿気が多いとチェロやピアノの音色に影響しますから・・・
温かいお客様に囲まれての本番でしたので、二人で楽しく演奏出来ました。
プログラムは、下記の通りです。

F.シューベルト:セレナード
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第4番
R.シューマン:アベッグ変奏曲Op.1
F.ショパン:舟歌 Op.60
E.グリーグ:チェロとピアノのためのソナタ Op.36

今春は、いわき公演は中止となりましたので、楽しみにして下さっていた方たちにも是非聴いて頂きたいと思い、5月23日の東京文化会館でのアンコール曲3曲をホームページから配信していますので、お聴き下さい。

コンサートムービー:

1曲目:シューベルト「セレナード」
2曲目:シューマン「トロイメライ」
3曲目:カッチーニ「アヴェ・マリア」

アンケート用紙にもたくさんの方たちから生の声が聴けて嬉しかったです。
「姉弟のデュオの合いは素晴らしい!」とか「これからもコンサートに行きたいです!」というような感想を書いてくれた方が多かったのですが、最近は特に姉弟でデュオを組める事への幸せを強く感じています。
「気にしなくても合ってしまう。」というのは嘘ではなく、本当に二人で合わせる事がとても楽しいです。
アンケートの続きになりますが、「選曲がよかった!」と褒めて下さっている方も多かったです♪
マキもナオも、選曲にはかなり時間を取り、続けて演奏してみて、どんな感じになるかをよく吟味してから決めているので、選曲には結構自信があります。
だから、「選曲が素晴らしかった!」という感想を頂くと二人で「苦労した甲斐があったね!」って喜んでいます。
やっぱり音楽の流れがいいと聴き手に取って聴きやすいと思いますので、今後も選曲の流れには神経を使っていきたいと思っています。自分たちがお客さん側に立って考えるように、心がけています。

今年のコンサートでも、やはり何度も何度も足を運んで下さったお客様がいらっしゃいました。
はじめて4月の横浜公演に足を運んで下さった方の中で、そのあと、5月の東京文化会館や7月の六本木でのコンサートにもお越し下さいました。
「私は大ファンになりました!」とお話下さり嬉しくなりました。